扇海師匠ありがとうございました。
扇海師匠はやさしい師匠でした。
初めてお会いしたのは扇橋一門会。
そのときにもう大病を患われていて余命宣告もされてあと何年生きるかわからないなんてお話をされていたと思います。
私はまだ見習いでした。大師匠の着付けにつくのも緊張していてたらたらしていると前座の辰じん兄さんに下締めを奪われました。笑
そんな中でも新鮮だったからかいろいろ覚えております。
扇海師匠、高座ではギターを弾いて歌われていました。
「扇橋師匠の〜
噺を聴いて〜
そのあとどこへ〜
行きましょう〜♪」
このあとアロマ!など大師匠の行きつけのお店が出てくるというような感じだったと思います。
板橋のお寺さん会や高輪プリンスホテルの新年落語会など、高座の機会もたくさんいただきました。
「みんな落語はやるから落語ともう一つ何かあるといいよね。」
というお話を何気なくしてくださって、私は中国から帰ってきたときにその言葉を実感しました。
大師匠のお弔いのときだったと思うのですが、孫弟子は扇海師匠の車に乗せていただいたように思います。普段はおだやかな師匠ですが、調子の悪い車にたまに怒っていました。
また小三太師匠と猿回しで全国をまわっていたそうです。小三太師匠が猿役で客席をかけまわり、お客さんに抱きつくという、今の時代には考えられないことですが、結構人気で稼がれたそうです笑
テレビ愛媛の記念のときに松山にも圓蔵師匠と行ったんだよと伺いました。楽しいお話でした。
勝浦に一門で呼んでいただきました。
園まりさんをゲストにお迎えした一門会。大勢のお客様で、終演後はみんなで炉端焼きに行って、部屋でも飲んでよい思い出です。
ものすごい生命力といいますか、いつも笑顔で、ご自身は決して体調は良くなかったと思うのですが、周りまで元気にさせていらしたなぁと思い出します。
扇海師匠ありがとうございました!